“BiSH”アイナ・ジ・エンド

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2017年8月各社ハイレゾ推薦作品

「何が違うんだろう?」って思っていましたけど、全然違いました

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──アイナさんは普段、音楽をどんな環境で聴いているんですか?

アイナ・ジ・エンド(以下・アイナ): 振付けをいつでも作れるように、BluetoothのイヤフォンをiPhoneに繋げて聴いてます。いつでも踊れるようにしておきたいので。

──ハイレゾ音源には触れたことはある?

アイナ:以前、エレコムさんの取材でハイレゾとそうじゃない音源の聴き比べをしたときに「すごっ!」って思いました。

──小さい頃はどんな環境で音楽を聴いていたんですか?

アイナ:お母さんが車で流しているのを聴いて、窓を開けて歌っていた感じですね。家で改まって聴くことはなかったです。車の中で聴いていたのは、洋楽ばかりでしたね。ブリトニー・スピアーズ、マドンナ、ジャネット・ジャクソンとか。あとお父さんがSLANGとかのハードコア・パンクを聴いてました。お父さんはそんなに音楽には詳しくないんですけど、どんな音楽をかけても常に目を瞑って音よりも声を聴いているみたいな人で。大きくなってからは、YUIとかBUMP OF CHICKENを聴いてました。

──こういうBluetoothのイヤフォンとか、便利になったなっていう実感はありますか?

アイナ:いや、もともと不便に感じたことがないんですけど、振り付けとかにはこれが良いですね。集中して踊っているときにイヤフォンが取れたら「もぉ〜!」ってなっちゃうから。家でもこれで聴いてますね。

──アイナさんは以前から、CDで音楽は聴いていましたか?

アイナ:小さいときはMDでした。今はCDが多いかな。CDは結構買う方だと思います。アルバム全部を通して聴きたいので。アルバムって曲間を決められるじゃないですか? そこを聴くのが好きなんです。このアルバムを作った人は曲間を短くすることで世界観を繋げようとしているのかな、とか。スガシカオさんとか、underslowjamsとかはそういう風に聴いたりしています。あと、2週間くらい前にApple Musicに入っていろいろ聴きはじめました。

──では、ハイレゾ環境が整ったこのスタジオ(Gibson Brands Showroom TOKYO)にて、8月のノミネート作品を聴いてみましょう。

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■当日試聴に使用した機材■
パワーアンプONKYO M-5000R(S)
3ウェイ・スピーカーシステム : ONKYO D-77NE
デュアルモノーラルUSB DAC / ヘッドホンアンプ : TEAC UD-503

■試聴楽曲 ■
Awesome City Club / ASAYAKE(『Awesome City Club BEST(24bit/96kHz)』収録)
PKCZ® / X-RAY feat.三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE(『360° ChamberZ(24bit/44.1kHz)』)
高岡早紀 / みずいろの雨(『SINGS -Daydream Bossa-(24bit/96kHz)』収録)
UVERworld / DECIDED(『TYCOON(24bit/48kHz) 』収録)
The Isley Brothers & Santana / I Remember(『Power Of Peace(24bit/48kHz) 』収録)
南壽あさ子 / 勿忘草の待つ丘(『forget me not(24bit/96kHz)』収録)
ローザ・ルクセンブルグ / 橋の下(『LIVE AUGUST(DSD 5.6MHz/1bit)』収録)

──では1作品ずつ感想を聞かせてください。まずはAwesome City Club『Awesome City Club BEST(24bit/96kHz)』。

アイナ:弾けてました(笑)! Apple Musicで「今夜だけ間違いじゃないことにしてあげる」を知って聴いていたんですけど、携帯で聴くのとは全然違いました。Awesome City Clubのレコーディングでトラックダウンした音をスピーカーで聴いたことはないけど、もしかしてそれに近いのかなっていう壮大な感じがしました。「デカっ!」って。本当にマスタリングの前のデータが全部ぶつかり合って良いものになってる感じがしました。音が大きいからですかね?

──それもあるし、試聴環境によって音の定位等がよくわかる等もあると思います。

アイナ:ああ〜。ビックリしました、音の粒が際立っていて。全然イメージが変わりました。カッコイイ。

──次はPKCZ®『360°ChamberZ (24bit/44.1kHz)』です。

アイナ:重低音がハッキリ聴こえて、「えっ、こんなに聴こえるんだ?」って思いました。普通にDTMで作っているんですかね? そういうのを想像したら楽しそうって。昔ダンスやっていたときは、それこそダブステップとか聴いていたんですけど、最近はあんまり聴かなくなっちゃいましたね。この作品は音の幅に限りを感じなくて無限にガーッと広がっていくイメージでした。

──高岡早紀『SINGS -Daydream Bossa-(24bit/96kHz)』はいかがですか。

アイナ:ひたすら気持ち良かったです。声の出し方というか、口の中の音まで全部想像できました。今、舌の形こんな感じなのかなとか。そういう感覚は初めてなんですけど、こういう音楽の聴き方があるんだって思いました。口の中を想像して聴けるっていう(笑)。ハイレゾってすごいですね。こういう音楽の方がわかりやすいのかな。

──ボサノヴァとかは聴くんですか?

アイナ:ボサノヴァっていうジャンルを聴いている意識はないですけど、朝とかはゆっくりノラ・ジョーンズさんを聴いたり、カフェで流れているような音楽も好きですね。私はもうちょっと感情的な人になりたいし、高岡早紀さんみたいにこんなに大人っぽく歌えなさそうですけど。

──では続いてUVERworld『TYCOON(24bit/48kHz)』です。

アイナ:これは、声が濡れてましたね。ガンガン、声が私の頭の気持ちの良いところに当たっていました。

──UVERworldは結構聴いているんですよね? 彼らも昔と随分イメージが違うように思いますが、最近の曲を聴いているんですか?

アイナ:もともと『TYCOON』は、ノミネートされる前にアルバム全曲を聴いていたんですけど、昔「SHAMROCK」とか「君の好きなうた」とかが流行っていた時期と全く違って。ライヴも歌詞が全部出るんですよ。歌詞も音もつまりに詰まっていて、情報量が多いんですけど、TAKUYA∞さんの喋ってることがだいたい1つしかないんですよ。大切なことを1つしか言わずに歌い出して、「この曲はここを伝えたいんだ」っていうのがライヴで見るとより一層わかるんです。そこが好きで。この前のBiSHのZeppTokyoのライヴでも、「デパーチャーズ」を歌う前に、“たかが運命なんてもんは 変えてゆける気がするんだ”っていう歌詞があるから、もしかしたらTAKUYA∞さんみたいに「運命なんて変えて行こうぜ」って言って歌えば、もっと曲が伝わるんじゃないかなって、やってみたんですよ。上手くいったかはわからないですけど、自分でもそこの歌詞がちゃんと心を込めて歌えた気がして。曲については、RECにこだわって録ったんだろうなっていう息遣いとか声質も普通のイヤフォンで聴くのと違ってしっかり聴こえてきました。ここで聴いているとライヴに来てるみたいな気持ちにもなりました。

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──次はガラッと変わって、The Isley Brothers & Santana『Power Of Peace』です。

アイナ:昔飯田さんにインタビューしてもらったときに、「R&Bを聴いてます」って言ったら、「聴く音楽の趣味って変わって行くと思いますよ」って言われて。私はそんなことないんじゃないかなって思っていたんですけど、その後、ロックを聴くようになったり大森靖子さんとかUVERworldとかも聴くようになって、また最近R&Bを聴くようになったんです。The Isley Brothersはすごく好きで、昔も今も聴いているんですけど、あのとき聴いてたイメージとはまた違うなって。聴いてたら宇宙にいるみたいでした。underslowjamsの「酩酊」という曲でThe Isley Brothersの曲がサンプリングされていて知ったんですけど。声の掠れたところが、ハイレゾで聴いたら深いハスキーな感じに聴こえてカッコよかったです。私も掠れてるんで、こういう感じで歌いたいですね。耳元で歌われてる気がしました。

──では、南壽あさ子『forget me not(24bit/96kHz)』です。

アイナ:ハイレゾってこういうシンプルな曲の方がわかりやすいなと思ったのと、声の透明感が伝わってきて、声も楽器みたいでした。ハイレゾでみんなに聴いてほしいと思いました。山の上で空の下で風にビュンビュン吹かれながら歌ってる感じがしました。

──そして最後はローザ・ルクセンブルグ『LIVE AUGUST(1bit/DSD 5.6MHz)』です。

アイナ:良い短編映画を観ているようでした。めっちゃカッコいいですね。音だけじゃなくてライヴ映像も観たんですけど、MCで喋っているときは(ぶっきらぼうに)「聴いてください」みたい感じなんですけど(笑)。本当にパンクバンドの人っていう感じで。あと楽器がカッコよかったですね。生々しくて、見せ場たちのぶつかり合いで、それが良い事故を起こしている感じでした。

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──ありがとうございました。では、この中から2017年8月度のハイレゾ音源大賞を選んでください!

アイナ:8月度のハイレゾ音源大賞は、ローザ・ルクセンブルグさんの『LIVE AUGUST(1bit/DSD 5.6MHz)』です。

──なるほど〜。この作品を選んだ理由を教えてもらえますか?

アイナ:ハイレゾとか音とかについては、私よりも詳しい人がいると思うんですけど、もしアイナがいつかソロでやらせてもらえるときが来たら、こういうのをやりたいと思って選びました。カッコよかったです。全然深く知らなかったんですけど、もっと知りたいと思いました。

──今回聴いてみて、ハイレゾを面白いなと思ってもらえましたか?

アイナ:はい、かなりビックリしました。いまいちピンときていない部分が明確になりました。「何が違うんだろう?」って思っていましたけど、全然違いました。

──今日はスピーカーで聴いてもらったのが、大きかったようにも思います。BiSHのハイレゾも聴いてもらえばよかったですね。

アイナ:私、「プロミスザスター」のハイレゾ音源をDLして聴いたんですよ。レコーディングでめっちゃこだわった部分があったんですけど、普通のイヤフォンだと全然聴こえなくてげんなりしていたものが、ハイレゾで聴いたらめっちゃ聴こえてきたんです。私がそう思うっていうことは、わかってくれている人はいるかもしれないと思ってうれしく思いました。

Interview / 飯田仁一郎
Photo / 大橋祐希

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プロフィール

BiSH

セントチヒロ・チッチ、アイナ・ジ・エンド、モモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・D からなる “楽器を持たないパンクバンド”
初のミニアルバム「GiANT KiLLERS」が前作「KiLLER BiSH」に続き2作連続となるiTunesアルバム総合チャート1位、オリコン4位を獲得、7月22日に単独ワンマン公演として7000名の清掃員(=BiSHファンの総称)を集客し、自身最大キャパシティとなる幕張メッセイベントホールをソールドアウトさせる等、快進撃が止まらない。

BiSH OFFICIAL SITE
http://www.bish.tokyo/